おはようございます!
今日はちょっと『風しん』の話をしようと思います。
皆様、昨年の夏あたりから特に関東地方で風しんの発生報告回数が増えていることをご存知でしょうか。厚生労働省も風しん拡大防止のため、対象者を限定してはいますが、以下のように風しんの抗体検査および予防接種が原則無料となるクーポンを配布しています。
私も去年風しんが流行った時に色々調べていました。その際、『これはいかん』と思い、すぐに病院に抗体検査を受けに行きました。今年も引き続き、患者報告数が増えているということで昨年調べたことを記事にしてみました。
少し長くなりますので、以下に要点を整理しておきます。
①妊婦の方が風しんに感染すると、胎児に障害が残る可能性がある。
②風しんに対する有効な対策はワクチン接種による予防である。
②ワクチン接種は2回受けることが推奨されている。1990年4月1日生まれ以前の方は1回しか受けていない可能性が高い。
③ワクチン接種を2回受けたか自信のない人は抗体検査を受けた方が良い。
④『1962年4月2日~1979年4月1日生まれの男性の方』は厚生労働省が抗体検査とワクチン接種の無料クーポンを配布している。
⑤ご家族の方も含め、上記①~④を是非ご確認を(特に新婚さんなど妊娠する可能性のある女性やその周囲の方々に)
興味のある方は以下に詳しく書いておりますので、ご覧いただければと思います。
風しんとは
風しんとは、ウィルス感染症の1種です。感染力はインフルエンザウィルスよりも強く、ウィルスも非常に小さいため、うがい・手洗い・マスクの着用では感染防止できません。また、感染した場合の効果的な治療法もありません。
このため、最も効果的な対策がワクチン接種になります。つまり、感染前にワクチン接種による発症防止策を取る必要があるということですね。
風しんにかかると
特徴的な症状は、発熱、発疹、リンパが腫れる、などがありますが、臨床症状だけで風しんと診断するのは困難だそうです。事実、風しんを患ったにもかかわらず症状が出ないという方も多いようです。また、特に子供は重症化しやすいみたいですね。
上記の症状を調べているときは『ふーん』くらいで読み流していたのですが、以下の症状を見たときに『これはいかん』と思い、抗体検査を受けに行きました。
先天性風しん症候群
これは妊婦の方が妊娠初期に風しんに感染すると発症する合併症で、その影響は胎児に出てくるのです。妊娠20週までに妊婦が風しんウィルスに感染すると、胎児に様々な症状が出る可能性があるとされています。その典型的な症状は、心奇形・難聴・白内障で、場合によっては流産する可能性もあるそうです。
先ほど話したように、風しんは自覚症状が無い場合があるため、母親が無症状であっても胎児に先天性風しん症候群が発症する可能性があるのです。このため、妊娠前にワクチン接種を受けることはもちろんのこと、周りの方もワクチン接種を受け、妊婦の方に風しんをうつさないように予防することが大事ということですね。
以前、風しんが流行した2013年、2014年では41例の先天性風しん症候群の報告がありました。2015年~2018年は発症例の報告はなかったのですが、2019年はすでに3例の先天性風しん症候群の発症例が報告されており、今後の拡大を防ぐためにもワクチン接種が重要となります。
ワクチン接種
風しんワクチンは2回受けることが推奨されています。ワクチン接種を2回受けることで、1回の接種では免疫がつかなかった人の多くに免疫をつけることが可能となるからです。つまり、1回の接種では免疫がつかない人も一定数いるということですね。
冒頭で説明したように、厚生労働省も『1962年4月2日~1979年4月1日生まれの男性の方』を対象に抗体検査とワクチン接種の無料クーポンを配布しています。ここで注意していただきたいことは、無料クーポン対象外の人は問題がないわけではない、ということです。以下に年代、男女別のワクチン定期接種を示します。
男性
☆~1962年4月1日生まれ
接種なし
☆1962年4月2日~1979年4月1日生まれ
接種なし
☆1979年4月2日~1990年4月1日生まれ
1回接種
☆1990年4月2日生まれ~
2回接種
女性
☆~1962年4月1日生まれ
接種なし
☆1962年4月2日~1990年4月1日生まれ
1回接種
☆1990年4月2日生まれ~
2回接種
このように、今回の厚生労働省による無料クーポンはワクチン接種が1度もない人を対象に行っているだけなのです。私の職場でも無料クーポン対象外だから全く問題がないんだ、と誤解されている人がほとんどでした。
先ほど説明しましたが風しんのワクチンは2回接種する必要があります。また定期接種があってもワクチンを打っていない人もいるようです。このため、年代、性別によらず心配な方は母子手帳の接種歴を確認してみてください。母子手帳がない、接種歴がわからないという方は、抗体検査をし、結果によってはワクチン接種をすることをお勧めします。
ちなみに私は1983年生まれですが、昨年、風しんと麻しんの抗体検査を受け、十分な免疫がなかったためワクチン接種をしてきました。料金は合わせて1万~2万円の間だったと思います。確かにお高いですが、発症した際のリスクを考えるとその価値は十分にあるはずです。
まとめ
冒頭にも書きましたが、風しんについての情報をまとめると以下のようになります。
①妊婦の方が風しんに感染すると、胎児に障害が残る可能性がある。
②風しんに対する有効な対策はワクチン接種による予防である。
②ワクチン接種は2回受けることが推奨されている。1990年4月1日生まれ以前の方は1回しか受けていない可能性が非常に高い。
③ワクチン接種を2回受けたか自信のない人は抗体検査を受けた方が良い。
④『1962年4月2日~1979年4月1日生まれの男性の方』は厚生労働省が抗体検査とワクチン接種の無料クーポンを配布している。
⑤ご家族の方も含め、上記①~④を是非ご確認を!(特に新婚さんなど妊娠する可能性のある女性やその周囲の方々に)
ワクチン接種も含めて、風しんについてよくわかってない方も意外と多いので周りの方にも是非教えてあげてください。
それでは今日も1日頑張りましょう( ‾•ω•‾ )/
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